functions.htm (27656B)
1 <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> 2 <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml"> 3 <head> 4 <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html;charset=utf-8" /> 5 <meta http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css" /> 6 <title>ble - Bash Line Editor</title> 7 <link rel="stylesheet" type="text/css" charset="utf-8" href="http://padparadscha/~murase/agh/mwg.slide.css" /> 8 <link rel="stylesheet" type="text/css" charset="utf-8" href="http://padparadscha/~murase/agh/prog.std.css" /> 9 <meta name="agh-fly-type" content="color" /> 10 <script type="text/javascript" charset="utf-8" src="http://padparadscha/~murase/agh/agh.fly.js"></script> 11 </head> 12 <body> 13 <h1>Bash Line Editor</h1> 14 15 <!-- 16 <h2>ユーザ向け</h2> 17 <h3>コマンド実行の制限・特性</h3> 18 <p>BLE ではユーザが入力したコマンドを ble で定義したシェル関数内部で処理している。 19 BLE では可能な限り通常のシェル環境と振る舞いが同じになるように努めているが、 20 関数内部で実行する事により通常のシェル環境とは異なる振る舞いが幾らか存在する。 21 要約すれば「コマンドは関数の内部で実行されたかのように振る舞う」という事になる。 22 これらの振る舞いは使いようによって制限にもなるし、有効な道具にもなる。 23 </p> 24 25 <h4>local, return</h4> 26 <p>これらのコマンドは関数内部でしか使えない物である。 27 つまり通常のシェル環境では使用する事ができないコマンドである。 28 しかし BLE で実行したコマンドの中からはこれらのコマンドを利用する事ができる。 29 </p> 30 <p>これらは本来使えないはずの物が使える、という物なので大きな影響は与えないと考えている。 31 唯一影響を与えるとすれば local/return が利用可能かどうかによって動作を変えるコマンドがあった場合、 32 そのコマンドの振る舞いが予期した物と異なる物になるかもしれないという事である。 33 逆に、local を用いてコマンドライン内限定の変数を宣言したり、 34 return を用いてコマンドラインの途中で制御を抜ける事ができたりするなど、 35 却って有効に利用する事ができると考えている。 36 </p> 37 38 <h4>declare, typset による変数のスコープ</h4> 39 <p>declare や typset コマンドをそのまま実行したのでは変数のスコープが BLE 関数の中に閉じてしまう。 40 つまり、次のコマンドの実行の際に以前のコマンドで declare/typset した変数が見えない。 41 そこで、BLE では bash-4.2 以降では declare 関数を上書き定義して 42 -g オプションと共に builtin declare を呼び出す様にしている 43 (-g オプションは bash-4.2 以降でしか利用できない)。この事により以下の制限が存在する。 44 </p> 45 <ul> 46 <li>bash-4.2 より前の version では declare/typset をして宣言した変数のスコープは 47 そのコマンドライン内部に制限される。グローバルに変数を定義したい場合は 48 できるだけ declare/typeset ではなく直接値を代入する事によって変数を定義されたい。 49 但し、bash-4.1 以降で利用できる連想配列は、bash-4.1 ではコマンドラインから 50 宣言する方法が存在しない。 51 </li> 52 <li>bash-4.2 以降では declare に常に -g オプションを追加する様に上書きしている。 53 これによりグローバルに変数を宣言する事ができる様になる。 54 <p>但し、既に declare が別の関数で上書きされている場合には上書きはしない。 55 (この場合の動作は bash-4.2 より前の場合と同様になる。) 56 </p> 57 <p>また上書きにより以降に挙げる様な副作用が発生しうる。</p> 58 </li> 59 <li>declare が関数である事による副作用として以下のような物がある。 60 コマンドラインで type -t declare とすると function と表示される。 61 declare -f declare が失敗せず上書きされた declare が見える。 62 unset declare が成功する。更に、それ以降 declare しても変数がローカルになる。 63 これらの影響は限定的だと考えている。 64 type/unset を上書きしたり declare -f に対して特別な処理を施したりする事まではしない。 65 </li> 66 <li>また caller や FUNCNAME, BASH_SOURCE, BASH_LINENO 等の 67 自己診断用のコマンド・変数の値も実行コンテキストが関数である事を反映する。 68 </li> 69 <li>関数内部で declare/typeset している場合は、 70 変数はグローバルにならないのが本来の動作なので、 71 -g オプションを渡さない。 72 <p>但し、関数内部にいるかどうかの判定は完全ではない。 73 以下の場合にはグローバルで declare/typeset が実行されたと誤判定する可能性がある。 74 ユーザが .ble-edit... 等の BLE に予約された名前の関数を定義して呼び出した場合。 75 ユーザが source という名前の関数を定義して呼び出した場合。 76 </p> 77 </li> 78 <li>関数内部で declare/typset してもグローバルに変数が定義されてしまう。 79 関数内部でローカルな変数を作成する時は通常は local を用いるから、 80 これの影響も限定的であると考えている。 81 </li> 82 <li>関数内部で source した時、source されたスクリプトの内部で declare 83 している変数のスコープがグローバルになってしまう。 84 <p>関数から source されたスクリプトの内部で declare した変数のスコープは 85 通常は関数内部に限定される。しかし今回の上書きを行っている場合、 86 グローバルに変数が宣言されてしまう事になる。 87 </p> 88 <p>つまり "source するスクリプトの内部変数が外に影響を与えない" 為に 89 敢えて関数の内部で source を実行している場合、その意図は裏切られる事になる。 90 </p> 91 </li> 92 </ul> 93 --> 94 95 <h2>内部の関数</h2> 96 <h3>ble-decode</h3> 97 <p>ble-decode は端末からの入力を処理する部分である。 98 端末から送信されたデータは、先ずバイト単位で ble-decode-byte に渡される。 99 ble-decode-byte は現在の文字符号化方法に従って受け取った byte を unicode 値に変換し、ble-decode-char に渡す。 100 更に ble-decode-char は、制御文字を通常文字に対する修飾として解釈したり、 101 エスケープシーケンスを復号して Function キー として解釈したりする等の加工を行って、 102 その結果を ble-decode-key に渡す。 103 ble-decode-key は受け取ったキー入力を組み立て、登録されたコマンドが在ればそれを実行する。 104 </p> 105 <dl> 106 <dt>関数 <dfn>ble-decode-byte</dfn> <strong>(</strong> <var>byte</var> <strong>)+</strong></dt> 107 <dt>関数 <dfn>ble-decode-char</dfn> <var>charcode</var></dt> 108 <dt>関数 <dfn>ble-decode-key</dfn> <var>keycode</var></dt> 109 <dd> 110 111 </dd> 112 <dt>形式 <var>keycode</var></dt> 113 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Erro</dfn>=0x40000000</dt> 114 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Meta</dfn>=0x08000000</dt> 115 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Ctrl</dfn>=0x04000000</dt> 116 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Shft</dfn>=0x02000000</dt> 117 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Hypr</dfn>=0x01000000</dt> 118 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Supr</dfn>=0x00800000</dt> 119 <dt>定数 <dfn>ble_decode_Altr</dfn>=0x00400000</dt> 120 <dt>定数 <dfn>ble_decode_MaskChar</dfn>=0x001FFFFF</dt> 121 <dt>定数 <dfn>ble_decode_MaskFlag</dfn>=0x7FC00000</dt> 122 <dd> 123 <p><var>keycode</var> はキー入力などの操作を表現する整数である。 124 <code class="agh-prog-cpp"><var>flag</var> = keycode&ble_decode_MaskFlag</code> 125 は修飾キーを表すフラグの部分であり、 126 <code class="agh-prog-cpp"><var>key</var> = keycode&ble_decode_MaskChar</code> 127 の部分が操作を表す部分である。 128 <var>flag</var> は ble_decode_Shft (Shift), ble_decode_Ctrl (Control), 129 ble_decode_Meta (Meta), ble_decode_Altr (Alter), ble_decode_Supr (Super), 130 ble_decode_Hypr (Hyper), ble_decode_Erro (文字復号エラー) の 131 任意の組合せの論理和であり、それぞれの修飾キーを伴って <var>key</var> の操作が行われた事を意味する。 132 <var>key</var> は <code class="agh-prog-cpp">0<=key&&key<0x110000</code> の時は文字コードを表し、 133 対応する文字が入力された事を示す。 134 それ以外の値を持つ場合は、マウスによる文字列を表す。 135 </p> 136 </dd> 137 <dt>形式 <var>keyspec</var> := <strong>(</strong> <var>keymod</var> '-' <strong>)*</strong> <var>keyname</var></dt> 138 <dt>関数 <dfn>ble-decode-kbd</dfn> <var>keyspecs</var> # ret=<var>keycodes</var></dt> 139 <dt>関数 <dfn>ble-decode-unkbd</dfn> <var>keycodes</var> # ret=<var>keyspecs</var></dt> 140 <dd> 141 <p><var>keyspec</var> は入力操作を分かり易い名前で表した物である。 142 <var>keymod</var> は入力に対する修飾キーを表す。 143 <var>keymod</var> = 'S' は Shift 修飾を表し、 144 <var>keymod</var> = 'M' は Meta 修飾を表し、 145 <var>keymod</var> = 'C' は Control 修飾を表し、 146 <var>keymod</var> = 'A' は Alter 修飾を表し、 147 <var>keymod</var> = 's' は Super 修飾を表し、 148 <var>keymod</var> = 'H' は Hyper 修飾を表す。 149 <var>keyname</var> は、文字の入力に対してはその文字自体を用いる。 150 例えば文字 a の入力は <var>keyname</var> = 'a' で表される。 151 但し、空白文字や制御文字になどに対しては以下の表の様な名前が割り当てられている。 152 一部の空白文字・制御文字については <var>keyname</var> = '^A' 等の形式で指定する事も可能である。 153 表中の HT 及び CR は TAB 及び RET の別名であり、 154 <var>keycode</var> から <var>keyspec</var> の変換では TAB 及び RET の名称が優先される。 155 また、Function キーの入力などその他の操作の場合には C 識別子名で名前が割り当てられている。 156 </p> 157 <table class="normal center"> 158 <tr><th colspan="8">空白類</th></tr> 159 <tr><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th></tr> 160 <tr><td>SP ^`</td><td>0x32</td><td>DEL ^?</td><td>0x7F</td><td>TAB ^I</td><td>0x09</td><td>RET ^M</td><td>0x0D</td></tr> 161 <tr><th colspan="8">制御文字</th></tr> 162 <tr><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th><th>keyname</th><th>16進値</th></tr> 163 <tr><td>NUL ^@</td><td>0x00</td><td>DLE ^P</td><td>0x10</td><td>PAD</td><td>0x80</td><td>DCS </td><td>0x90</td></tr> 164 <tr><td>SOH ^A</td><td>0x01</td><td>DC1 ^Q</td><td>0x11</td><td>HOP</td><td>0x81</td><td>PU1 </td><td>0x91</td></tr> 165 <tr><td>STX ^B</td><td>0x02</td><td>DC2 ^R</td><td>0x12</td><td>BPH</td><td>0x82</td><td>PU2 </td><td>0x92</td></tr> 166 <tr><td>ETX ^C</td><td>0x03</td><td>DC3 ^S</td><td>0x13</td><td>NBH</td><td>0x83</td><td>STS </td><td>0x93</td></tr> 167 <tr><td>EOT ^D</td><td>0x04</td><td>DC4 ^T</td><td>0x14</td><td>IND</td><td>0x84</td><td>CCH </td><td>0x94</td></tr> 168 <tr><td>ENQ ^E</td><td>0x05</td><td>NAK ^U</td><td>0x15</td><td>NEL</td><td>0x85</td><td>MW </td><td>0x95</td></tr> 169 <tr><td>ACK ^F</td><td>0x06</td><td>SYN ^V</td><td>0x16</td><td>SSA</td><td>0x86</td><td>SPA </td><td>0x96</td></tr> 170 <tr><td>BEL ^G</td><td>0x07</td><td>ETB ^W</td><td>0x17</td><td>ESA</td><td>0x87</td><td>EPA </td><td>0x97</td></tr> 171 <tr><td>BS ^H</td><td>0x08</td><td>CAN ^X</td><td>0x18</td><td>HTS</td><td>0x88</td><td>SOS </td><td>0x98</td></tr> 172 <tr><td>HT ^I</td><td>0x09</td><td>EM ^Y</td><td>0x19</td><td>HTJ</td><td>0x89</td><td>SGCI</td><td>0x99</td></tr> 173 <tr><td>LF ^J</td><td>0x0A</td><td>SUB ^Z</td><td>0x1A</td><td>VTS</td><td>0x8A</td><td>SCI </td><td>0x9A</td></tr> 174 <tr><td>VT ^K</td><td>0x0B</td><td>ESC ^[</td><td>0x1B</td><td>PLD</td><td>0x8B</td><td>CSI </td><td>0x9B</td></tr> 175 <tr><td>FF ^L</td><td>0x0C</td><td>FS ^~</td><td>0x1C</td><td>PLU</td><td>0x8C</td><td>ST </td><td>0x9C</td></tr> 176 <tr><td>CR ^M</td><td>0x0D</td><td>GS ^]</td><td>0x1D</td><td>RI </td><td>0x8D</td><td>OSC </td><td>0x9D</td></tr> 177 <tr><td>SO ^N</td><td>0x0E</td><td>RS ^\</td><td>0x1E</td><td>SS2</td><td>0x8E</td><td>PM </td><td>0x9E</td></tr> 178 <tr><td>SI ^O</td><td>0x0F</td><td>US ^_</td><td>0x1F</td><td>SS3</td><td>0x8F</td><td>APC </td><td>0x9F</td></tr> 179 <tr><th colspan="8">その他の操作</th></tr> 180 <tr><th>keyname</th><th>操作</th><th>keyname</th><th>操作</th><th>keyname</th><th>操作</th><th>keyname</th><th>操作</th></tr> 181 <tr><td>up</td><td>↑ Key</td><td>down</td><td>↓ Key</td><td>right</td><td>→ Key</td><td>left</td><td>← Key</td></tr> 182 <tr><td>home</td><td>Home Key</td><td>end</td><td>End Key</td><td>prior</td><td>PageUp Key</td><td>next</td><td>PageDown Key</td></tr> 183 <tr><td>insert</td><td>Insert Key</td><td>delete</td><td>Delete Key</td><td></td><td></td><td></td><td></td></tr> 184 <tr><td>f1</td><td>F1 Key</td><td>f7</td> <td>F7 Key</td> <td>f13</td><td>F13 Key</td><td>f19</td><td>F19 Key</td></tr> 185 <tr><td>f2</td><td>F2 Key</td><td>f8</td> <td>F8 Key</td> <td>f14</td><td>F14 Key</td><td>f20</td><td>F20 Key</td></tr> 186 <tr><td>f3</td><td>F3 Key</td><td>f9</td> <td>F9 Key</td> <td>f15</td><td>F15 Key</td><td>f21</td><td>F21 Key</td></tr> 187 <tr><td>f4</td><td>F4 Key</td><td>f10</td><td>F10 Key</td><td>f16</td><td>F16 Key</td><td>f22</td><td>F22 Key</td></tr> 188 <tr><td>f5</td><td>F5 Key</td><td>f11</td><td>F11 Key</td><td>f17</td><td>F17 Key</td><td>f23</td><td>F23 Key</td></tr> 189 <tr><td>f6</td><td>F6 Key</td><td>f12</td><td>F12 Key</td><td>f18</td><td>F18 Key</td><td>f24</td><td>F24 Key</td></tr> 190 <tr><td>kp0</td><td>KeyPad 0</td><td>kp4</td><td>KeyPad 4</td><td>kp8</td><td>KeyPad 8</td><td>kpsep</td><td>KeyPad ,</td></tr> 191 <tr><td>kp1</td><td>KeyPad 1</td><td>kp5</td><td>KeyPad 5</td><td>kp9</td><td>KeyPad 9</td><td>kpsub</td><td>KeyPad -</td></tr> 192 <tr><td>kp2</td><td>KeyPad 2</td><td>kp6</td><td>KeyPad 6</td><td>kpmul</td><td>KeyPad *</td><td>kpdec</td><td>KeyPad .</td></tr> 193 <tr><td>kp3</td><td>KeyPad 3</td><td>kp7</td><td>KeyPad 7</td><td>kpadd</td><td>KeyPad +</td><td>kpdiv</td><td>KeyPad /</td></tr> 194 <tr><td></td><td></td><td></td><td></td><td></td><td></td><td></td><td></td></tr> 195 </table> 196 <p>ble-decode-kbd と ble-decode-unkbd は、 197 それぞれ <var>keyspec</var> から <var>keycode</var> への変換とその逆変換を行う関数である。 198 ble-decode-kbd は引数に <var>keyspec</var> の列を空白で区切った物を受け取って、 199 対応する <var>keycode</var> の列を空白で区切って ret シェル変数に代入する。 200 ble-decode-unkbd は引数に <var>keycode</var> の列を空白で区切った物を受け取って、 201 対応する <var>keyspec</var> の列を空白で区切って ret シェル変数に代入する。 202 </p> 203 </dd> 204 <dt>関数 <dfn>ble-bind</dfn> [-xc] -k <var>charspecs</var> [<var>keyspec</var>]</dt> 205 <dt>関数 <dfn>ble-bind</dfn> [-m <var>kmap</var>] [-xc] -f <var>keyspecs</var> [<var>command</var>]</dt> 206 <dd> 207 <p>簡易メモ</p> 208 <dl> 209 <dt><var>keyspecs</var></dt> 210 <dd></dd> 211 <dt><var>command</var></dt> 212 <dd>空文字列または省略した場合は、設定を削除する。</dd> 213 <dt>オプション -m 文字列を定義する対象を指定する</dt> 214 <dt>オプション -f (未実装)</dt> 215 <dd><var>command</var> がキーシーケンスを引数に受け取る関数である事を表す</dd> 216 <dt>オプション -x (未実装)</dt> 217 <dd><var>command</var> で編集文字列に対して操作を行う事を示す。 218 これを設定した場合 BLE_LINE, BLE_POINT 環境変数に現在の編集文字列とカーソルの位置が指定される。 219 BLE_LINE, BLE_POINT に対する操作は現在の編集文字列及びカーソルの位置に反映される。 220 </dd> 221 <dt></dt> 222 <dd></dd> 223 <dt></dt> 224 <dd></dd> 225 </dl> 226 </dd> 227 <dt>関数 <dfn>ble-decode-bind</dfn></dt> 228 <dd> 229 <p>bash の bind -x を用いて bash に対する全入力にフックします。</p> 230 </dd> 231 </dl> 232 233 <h3>ble-text</h3> 234 <dl> 235 <dt>関数 <dfn>.ble-text.c2s</dfn> <var>charcode</var> # ret=<var>char</var></dt> 236 <dt>関数 <dfn>.ble-text.s2c</dfn> <var>string</var> [<var>index</var>] # ret=<var>charcode</var></dt> 237 <dt>関数 <dfn>.ble-text.c2w</dfn> <var>charcode</var> # ret=<var>width</var></dt> 238 <dt>関数 <dfn>.ble-text.s2w</dfn> <var>string</var> [<var>index</var>] # ret=<var>width</var></dt> 239 <dd></dd> 240 <dt>設定 <dfn>ble_opt_char_width_mode</dfn> := 'west' <strong>|</strong> 'east' <strong>|</strong> 'emacs' <strong>|</strong> <var>char_width_mode</var> [ default = emacs ]</dt> 241 <dt>関数 <dfn>.ble-text.c2w+</dfn><var>char_width_mode</var> <var>charcode</var> # ret=<var>width</var> (ユーザ定義関数)</dt> 242 <dd> 243 <p>ble_opt_char_width_mode には端末が文字幅 (半角・全角) をどの様に判定するかを指定する。 244 'west' を指定すると、Unicode East_Asian_Width A の文字幅 (曖昧文字幅) を 1 とする。 245 'east' を指定すると、Unicode East_Asian_Width A の文字幅を 2 とする。 246 'emacs' を指定すると emacs-24.2.1 char-width-table から抜き出した文字幅を使用する。 247 </p> 248 <p>文字幅の判定方式を追加したければ、 249 .ble-text.c2w+<var>char_width_mode</var> という名前の関数を定義し、 250 <var>char_width_mode</var> を ble_opt_char_width_mode に設定する。 251 このユーザ定義関数は第一引数に文字コード (Unicode) を受け取り、ret 変数に文字幅を設定して返る。 252 </p> 253 </dd> 254 <dt></dt> 255 <dd></dd> 256 </dl> 257 258 <h2>BLE 編集関数</h2> 259 <dl> 260 <dt>編集関数 <dfn>redraw-line</dfn></dt> 261 <dt>編集関数 <dfn>clear-screen</dfn></dt> 262 <dt>編集関数 <dfn>bell</dfn></dt> 263 <dt>編集関数 <dfn>insert-string</dfn> <var>str</var></dt> 264 <dt>編集関数 <dfn>discard-line</dfn></dt> 265 <dt>編集関数 <dfn>accept-line</dfn></dt> 266 <dt>編集関数 <dfn>complete</dfn></dt> 267 <!--<dt>編集関数 <dfn>complete-F</dfn></dt>--> 268 <dt>編集関数 <dfn>command-help</dfn></dt> 269 <dt>編集関数 <dfn>display-shell-version</dfn></dt> 270 </dl> 271 272 <h3>mark, kill, yank</h3> 273 <dl> 274 <dt>編集関数 <dfn>set-mark</dfn></dt> 275 <dt>編集関数 <dfn>marked</dfn> <var>edit-function</var></dt> 276 <dt>編集関数 <dfn>nomarked</dfn> <var>edit-function</var></dt> 277 <dt>編集関数 <dfn>exchange-point-and-mark</dfn></dt> 278 <dt>編集関数 <dfn>yank</dfn></dt> 279 <dt>編集関数 <dfn>delete-region</dfn></dt> 280 <dt>編集関数 <dfn>kill-region</dfn></dt> 281 <dt>編集関数 <dfn>copy-region</dfn></dt> 282 <dt>編集関数 <dfn>delete-region-or</dfn> <var>edit-function</var></dt> 283 <dt>編集関数 <dfn>kill-region-or</dfn> <var>edit-function</var></dt> 284 <dt>編集関数 <dfn>copy-region-or</dfn> <var>edit-function</var></dt> 285 </dl> 286 287 <h3>文字単位の操作</h3> 288 <dl> 289 <dt>編集関数 <dfn>self-insert</dfn></dt> 290 <dt>編集関数 <dfn>quoted-insert</dfn></dt> 291 <dt>編集関数 <dfn>transpose-chars</dfn></dt> 292 <dt>編集関数 <dfn>forward-char</dfn></dt> 293 <dt>編集関数 <dfn>backward-char</dfn></dt> 294 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-char</dfn></dt> 295 <dt>編集関数 <dfn>delete-backward-char</dfn></dt> 296 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-char-or-exit</dfn></dt> 297 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-backward-char</dfn></dt> 298 </dl> 299 300 <h3>unix word</h3> 301 <p>IFS (空白文字) で区切られた単語を単位とする操作。 302 IFS が空の場合は SP HT LF を区切り文字として使用する。 303 </p> 304 <dl> 305 <dt>編集関数 <dfn>forward-uword</dfn></dt> 306 <dt>編集関数 <dfn>backward-uword</dfn></dt> 307 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-uword</dfn></dt> 308 <dt>編集関数 <dfn>delete-backward-uword</dfn></dt> 309 <dt>編集関数 <dfn>delete-uword</dfn></dt> 310 <dt>編集関数 <dfn>kill-forward-uword</dfn></dt> 311 <dt>編集関数 <dfn>kill-backward-uword</dfn></dt> 312 <dt>編集関数 <dfn>kill-uword</dfn></dt> 313 <dt>編集関数 <dfn>copy-forward-uword</dfn></dt> 314 <dt>編集関数 <dfn>copy-backward-uword</dfn></dt> 315 <dt>編集関数 <dfn>copy-uword</dfn></dt> 316 </dl> 317 318 <h3>C word</h3> 319 <p>[_a-zA-Z0-9]+ の形式の単語を単位とする操作。</p> 320 <dl> 321 <dt>編集関数 <dfn>forward-cword</dfn></dt> 322 <dt>編集関数 <dfn>backward-cword</dfn></dt> 323 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-cword</dfn></dt> 324 <dt>編集関数 <dfn>delete-backward-cword</dfn></dt> 325 <dt>編集関数 <dfn>delete-cword</dfn></dt> 326 <dt>編集関数 <dfn>kill-forward-cword</dfn></dt> 327 <dt>編集関数 <dfn>kill-backward-cword</dfn></dt> 328 <dt>編集関数 <dfn>kill-cword</dfn></dt> 329 <dt>編集関数 <dfn>copy-forward-cword</dfn></dt> 330 <dt>編集関数 <dfn>copy-backward-cword</dfn></dt> 331 <dt>編集関数 <dfn>copy-cword</dfn></dt> 332 </dl> 333 334 <h3>shell word</h3> 335 <p>シェルのメタ文字 (SP HT LF | & ; ( ) < >) で区切られた単語を単位とする操作。</p> 336 <dl> 337 <dt>編集関数 <dfn>forward-sword</dfn></dt> 338 <dt>編集関数 <dfn>backward-sword</dfn></dt> 339 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-sword</dfn></dt> 340 <dt>編集関数 <dfn>delete-backward-sword</dfn></dt> 341 <dt>編集関数 <dfn>delete-sword</dfn></dt> 342 <dt>編集関数 <dfn>kill-forward-sword</dfn></dt> 343 <dt>編集関数 <dfn>kill-backward-sword</dfn></dt> 344 <dt>編集関数 <dfn>kill-sword</dfn></dt> 345 <dt>編集関数 <dfn>copy-forward-sword</dfn></dt> 346 <dt>編集関数 <dfn>copy-backward-sword</dfn></dt> 347 <dt>編集関数 <dfn>copy-sword</dfn></dt> 348 </dl> 349 350 <h3>filename</h3> 351 <p>空白または / で区切られた文字を単位とする操作。</p> 352 <dl> 353 <dt>編集関数 <dfn>forward-fword</dfn></dt> 354 <dt>編集関数 <dfn>backward-fword</dfn></dt> 355 <dt>編集関数 <dfn>delete-forward-fword</dfn></dt> 356 <dt>編集関数 <dfn>delete-backward-fword</dfn></dt> 357 <dt>編集関数 <dfn>delete-fword</dfn></dt> 358 <dt>編集関数 <dfn>kill-forward-fword</dfn></dt> 359 <dt>編集関数 <dfn>kill-backward-fword</dfn></dt> 360 <dt>編集関数 <dfn>kill-fword</dfn></dt> 361 <dt>編集関数 <dfn>copy-forward-fword</dfn></dt> 362 <dt>編集関数 <dfn>copy-backward-fword</dfn></dt> 363 <dt>編集関数 <dfn>copy-fword</dfn></dt> 364 </dl> 365 366 <h3>行</h3> 367 <dl> 368 <dt>編集関数 <dfn>end-of-line</dfn></dt> 369 <dt>編集関数 <dfn>beginning-of-line</dfn></dt> 370 <dt>編集関数 <dfn>kill-forward-line</dfn></dt> 371 <dt>編集関数 <dfn>kill-backward-line</dfn></dt> 372 </dl> 373 374 <h3>history</h3> 375 <dl> 376 <dt>編集関数 <dfn>history-next</dfn></dt> 377 <dt>編集関数 <dfn>history-prev</dfn></dt> 378 <dt>編集関数 <dfn>history-isearch-backward</dfn></dt> 379 <dt>編集関数 <dfn>history-isearch-forward</dfn></dt> 380 <dt>編集関数 <dfn>history-expand-line</dfn></dt> 381 <dt>編集関数 <dfn>isearch/next</dfn></dt> 382 <dt>編集関数 <dfn>isearch/prev</dfn></dt> 383 <dt>編集関数 <dfn>isearch/forward</dfn></dt> 384 <dt>編集関数 <dfn>isearch/backward</dfn></dt> 385 <dt>編集関数 <dfn>isearch/self-insert</dfn></dt> 386 <dt>編集関数 <dfn>isearch/exit</dfn></dt> 387 <dt>編集関数 <dfn>isearch/cancel</dfn></dt> 388 <dt>編集関数 <dfn>isearch/exit-default</dfn></dt> 389 <dt>編集関数 <dfn>isearch/accept</dfn></dt> 390 <dt>編集関数 <dfn>isearch/exit-delete-forward-char</dfn></dt> 391 </dl> 392 393 <h2>便利なコマンド</h2> 394 <h3>ble-getopt</h3> 395 396 <dl> 397 <dt>配列 <dfn>ble_getopt_vars</dfn></dt> 398 <dt>関数 <dfn>ble-getopt-begin</dfn> <var>progname</var> <var>optspec</var> <strong>(</strong> <var>arg</var> <strong>)*</strong></dt> 399 <dt>関数 <dfn>ble-getopt</dfn></dt> 400 <dt>配列 <dfn>OPTARGS</dfn> (local)</dt> 401 <dd> 402 <p>ble_getopt_vars は ble-getopt が内部で使用する一時変数の一覧を保持する配列である。 403 コマンド外部の環境に影響を与えないようにする為に、 404 ble-getopt-begin, ble-getopt を使用する前に local "${ble_getopt_vars[@]}" の様に宣言を行う。 405 </p> 406 <p>ble-getopt-begin 関数は ble-getopt の初期化を行う。 407 <var>progname</var> には引数を処理するコマンドの名前を指定する。 408 <var>optspec</var> には対応しているオプションとオプション引数の定義を与えたリストを指定する。 409 <var>arg</var> には処理する引数の列を指定する。 410 <var>optspec</var> は空白区切のリストで、各単語 <var>optdef</var> は一つのオプションの定義を与える。 411 <var>optdef</var> は <code><var>optname</var> <strong>(</strong> ':' <var>optparam</var> <strong>)*</strong></code> の形式を持つ。 412 <var>optname</var> はオプション文字または長形式のオプション名である。 413 オプションが引数を取る場合は、引数の数だけ <var>optparam</var> を指定する。 414 <var>optparam</var> はオプション引数の種類を表す文字を指定する。 415 </p> 416 <ul> 417 <li><code class="agh-prog-cpp"><var>optparam</var> := 'n'</code> : 418 非空白のオプション引数を受け取る。オプション引数が空白の場合 ble-getopt は失敗する。 419 </li> 420 <li><code class="agh-prog-cpp"><var>optparam</var> := '?' <var>defaultValue</var></code> : 421 引数があればそれを引数とする。引数がなければ既定の値として <var>defaultValue</var> を用いる。 422 引数がなく <var>defaultValue</var> も指定されていない場合は、引数は設定されていないとする 423 (引数が空文字列か設定されていないかを判別する為には、 424 後述の ${#OPTARGS[@]} の値を見ればよい)。 425 </li> 426 <li><code class="agh-prog-cpp"><var>optparam</var> := '*'</code> : 427 任意の引数を受け取る。 428 </li> 429 </ul> 430 <p>ble-getopt 関数は次の引数またはオプションを取得し、その結果を OPTARGS に設定して戻る。 431 全ての引数を処理し終わり次の引数が存在しない時は OPTARGS を unset して終了状態 2 を返す。 432 オプションの読み取りに失敗した場合、エラーメッセージを出力して終了状態 1 を返す。 433 </p> 434 <p>OPTARGS には ble-getopt の実行結果が格納される。 435 OPTARGS の第0要素 ${OPTARGS[0]} にはオプションの名前が格納される。 436 そのオプションがオプション引数を持つ場合は、それらは ${OPTARGS[1]} 以降に格納される。 437 </p> 438 <p>ble-getopt を利用して引数を処理する関数の定義は、典型的には以下の様な構造になる。</p> 439 <pre class="agh-prog-bash"> 440 function my_command { 441 # 1 内部変数を local に閉じ込める 442 local "${ble_getopt_vars[@]}" 443 444 # 2 ble-getopt の初期化を行う 445 ble-getopt-begin 'my_command' 'a foo:*:*' "$@" 446 447 # 3 引数の走査 448 while ble-getopt; do 449 case "${OPTARGS[0]}" in 450 (a) 451 # 引数 -a に対する処理 452 ;; 453 (foo) 454 # 引数 --foo に対する処理 455 # オプション引数1 は ${OPTARGS[1]} に、 456 # オプション引数2 は ${OPTARGS[2]} に格納されている。 457 ;; 458 () 459 # 通常の引数に対する処理 460 ;; 461 esac 462 done 463 464 # 4 引数走査が正常に終了したか確認 465 test -n "${OPTARGS+set}" && return 1 466 467 # 5 処理の実行 468 : 469 } 470 </pre> 471 <p></p> 472 473 <p>TODO: optname := optchar,longname の形式に対応する?</p> 474 <p>TODO: optname を空にする事で、通常の引数の形式も指定できる様にする。</p> 475 <p>TODO: ヘルプ用オプションリスト生成機構 (80文字幅, 各オプションに対する説明の指定)</p> 476 </dd> 477 </dl> 478 479 480 </body> 481 </html>